高齢に伴う変化④

79才女性。
動揺の残る前歯をいかした二次固定の義歯を上顎にいれました。徐々に動揺はおさまり義歯の安定にも役立つようになりました。しかしある時期をさかいに歯肉の炎症がめだつようになり、動揺の再発した歯から順に外冠を根面板にかえていくことに。患者さん曰く年齢と共にブラッシングに対する気力が失せたそうです。また追い打ちをかけたのが丈が低くなったためブラシをあてるのが難しくなったという訴えでした。歯冠歯根比とハイジ-ンの狭間でなやむところですが、それでも抜歯という選択肢にはいたりません。きわだつ上下顎のア-チ差を考えると、さらなる唇側からの顎堤の吸収はどうしても避けなければならないからです。

※プラ-クコントロ-ルが難しければシングルデンチャ-を視野にいれるべきと天の声が・・・