欠損の流れ【19】

内科を受診すると受付で「安静にしてくださいねー」と声をかけられました。そうしたいのは山々ですが明日も朝から仕事です。

口腔内でも支持組織が弱体化した歯牙に支台歯として働いてもらわなければいけない局面にたびたび遭遇します。食事をとりながら(働きながら)安静にすることはすでに咬合支持を失っている場合は非常に難題です。

写真は当初保存が危ぶまれた左上犬歯の現在の状態ですが未だ健在です。これは欠損の流れを意識しながら補綴物のかたちを変えていった成果だと考えています。高齢に伴う歯頚部のカリエス問題も抱えていますが動揺は機能しながらも次第に収まっていきました。追随して起こる遠心骨の変化も二次固定ならではの様相だと思います。