大阪に万博がくる2025年には75才以上の高齢者が大幅に増えると言われています。100才以上の方は13万人と珍しい存在ではなくなります。そして日々の診療でも後期高齢者の患者さんの割合は増加傾向にあり、いろいろと戸惑う場面に遭遇しています。ここまでは対応できますが、そこから先は管轄外ですといえるようなシステムはありません。家族の方と介護者の方の協力なしでは予後が見えないといった待ったなしの暗闇の状況が続いています。患者さんの加齢に伴う全身的な変化や手指感覚の衰えを前にしても、これまでの状態を持続できるような補綴処置をよりいっそう目指していかなければなりません。