TAG 少数歯残存

高齢に伴う変化②

軟着陸を目指した少数歯残存症例です。ゆっくりと時間をかけて残存歯を失っていったため80代にむけての十年間の経過は穏やかなものとなりました。 顎堤が吸収する前のオ-バ-デンチャ-という選択はそれなりの成果があったものと捉え…

欠損の流れ【再³】

欠損の流れがいまどの位置にあるのか、止まっているのか、それとも水面下でゆっくりと進んでいるのか。経過をおっている患者さんが80代をこえることもめずらしくなくなってきました。そしてそこから歯を次々に失うことも経験しています…

欠損の流れ【再々】

失えば流れの展開が変わる、是が非でも守るべき存在とその歯を捉えたとき曖昧な補綴設計はのちのち悔いを残す形になります。二次固定を優先するなかでコ-ピングにして義歯床内におさめるのか、それとも内・外冠にするのか・・・。イメ-…

長い遊離端欠損に対峙したもの②

結局前歯4本を支台歯として有髄で取り込みました。仮義歯では右下の中間欠損を利用してクラスプをかけましたが左下の回転沈下が徐々に顕著になってきたため、支台装置をよりリッジドなものに変更しています。回復に対する代償に8番の歯…

オーバーデンチャーを考えるとき⑦

82才男性。上顎の加圧因子を封じ込めるためにオーバーデンチャーに舵を切ってから3年、問題なく経過しています。斜面状の吸収、歯牙の廷出傾向に対して早めに打って出たつもりですが残根にして義歯をのせれば顎堤の落差が抑えられるか…

オーバーデンチャーを考えるとき⑥

下顎前歯の抜歯により前方でのかみ癖は影をひそめ上顎の仮義歯の動きはおさまりつつあります。今度は両側下顎臼歯部粘膜全体に炎症がおきはじめました。 しばらくは毎週のように調整におわれましたが、ある時期をさかいに調子がいいと口…

オーバーデンチャーを考えるとき⑤

上顎前歯部領域および下顎両側臼歯部がすれて痛くて咬めない。カピカピになった義歯の緩衝剤の厚さをみてもどれだけおつらいかが忍ばれます。 いまさらオーバーデンチャーにしても顎堤が突き上げるため義歯の回転はなかなか止まりません…

オーバーデンチャーを考えるとき④

咬合平面をそろえた後も患者さんは歯根膜のあるところで咬みたがりそれがくせとなって80代にはいってからも左下の粘膜に不定期に傷をつくっては来院されました。 あるとき何故かピタッと一年くらい来院が途絶えました。その理由は痛み…

オーバーデンチャーを考えるとき③

75才男性。残根を抜きたくない思いも一緒に前医より引き継ぎました。上あごの顎堤はかなり廷出しており、それにあわせた義歯を入れたためかその後は調整に追われることとなりました。 オ-バ-デンチャ-を考えるときが遅すぎたのでは…