欠損の流れ【16】

~レジン外冠~

周囲の骨がなく動揺度の大きい欠損隣接歯。そんな予後が不安な歯牙を支台とする際には今までもレジン外冠を使うことがありました。二次固定効果を期待しながらも強すぎない適合が必要と判断したからです。もちろん費用をかけても予後を保証できないという側面もあります。強度的に不安は残りますが、修理になったとしてもそれほど患者さんの負担にはならないであろうという苦肉の策です。

しかしその思いは高齢者の治療にいかせるのではと症例をみて感じました。費用への配慮、修理の際の簡便さなどを考えるとレジン外冠は、超高齢社会にむけての数少ない戦術のひとつかもしれません。