TAG 高齢者の歯科治療

欠損の流れ【再³】

欠損の流れがいまどの位置にあるのか、止まっているのか、それとも水面下でゆっくりと進んでいるのか。経過をおっている患者さんが80代をこえることもめずらしくなくなってきました。そしてそこから歯を次々に失うことも経験しています…

欠損の流れ【再】

川の流れを見ると欠損歯列を思い出し、欠損歯列を見ると川の流れを思い出す。これは職業病でしょうか・・・。 欠損歯列がいま現在どんな位置にあり、どう流れているのか。例えば一時期流れが止まっていたとしても地下ではマグマのように…

長い遊離端欠損に対峙したもの①

左下に長い遊離端欠損をもつ83才女性です。顎堤がえぐれるように吸収しており受圧条件は悪く、上顎には一次固定された強力な加圧因子が存在します。咬合力が衰えるどころか臼歯部から次々に破壊され欠損の流れは現在進行形です。防波堤…

緊張と緩和

週末は金子一芳先生がわざわざ名古屋までご講演のために来てくださり緊張と緩和の二日間がスタートしました。緩和のほうは懇親会に村井雅彦先生がゲストとして参加され金子先生の差し入れも手伝ってしんせん組今年いちばんの盛り上がりを…

オーバーデンチャーを考えるとき⑦

82才男性。上顎の加圧因子を封じ込めるためにオーバーデンチャーに舵を切ってから3年、問題なく経過しています。斜面状の吸収、歯牙の廷出傾向に対して早めに打って出たつもりですが残根にして義歯をのせれば顎堤の落差が抑えられるか…

オーバーデンチャーを考えるとき⑥

下顎前歯の抜歯により前方でのかみ癖は影をひそめ上顎の仮義歯の動きはおさまりつつあります。今度は両側下顎臼歯部粘膜全体に炎症がおきはじめました。 しばらくは毎週のように調整におわれましたが、ある時期をさかいに調子がいいと口…

オーバーデンチャーを考えるとき⑤

上顎前歯部領域および下顎両側臼歯部がすれて痛くて咬めない。カピカピになった義歯の緩衝剤の厚さをみてもどれだけおつらいかが忍ばれます。 いまさらオーバーデンチャーにしても顎堤が突き上げるため義歯の回転はなかなか止まりません…

オーバーデンチャーを考えるとき④

咬合平面をそろえた後も患者さんは歯根膜のあるところで咬みたがりそれがくせとなって80代にはいってからも左下の粘膜に不定期に傷をつくっては来院されました。 あるとき何故かピタッと一年くらい来院が途絶えました。その理由は痛み…

オーバーデンチャーを考えるとき②

左下の犬歯が自然脱落で来院。残された一本に対する思いは前述の患者さんといっしょです。やっかいなのは顎堤をひきつれて延出し始めているところです。 年齢は70代、これから20年として今後ゆきちがう顎堤に苦しまないためにはどう…